読書感想文

昼間だというのに軽く眠いDAIです、こんにちわ。
今回の作品はこちら。
国銅〈上〉国銅〈下〉
国銅 著者/帚木蓬生

歯を食いしばり一日を過ごす。星を数える間もなく眠りにつく。
都に献上する銅をつくるため、若き国人は懸命に働いた。
優しき相棒、黒虫。情熱的な僧、景信。忘れられぬ出逢いがあった。
そしてあの日、青年は奈良へ旅立った。大仏の造営の命を受けて。
生きて帰れるかは神仏が知る。そんな時代。
天平夜に生きる人々を描いた大河ロマン。

読み終わってみてまず感じるのが、不思議な感覚。
今まで読んだ本には感じたことのない感覚がありました。
国人という主人公が経験したこと、感じたことをただありのままに描いたこの作品。
正直言ってそこまで面白い物なのでしょうか。


えー、はっきり言います。この物語は、サスペンスや恋愛模様が描かれて、心が躍るようなものじゃないです。
主人公を通じて、奈良の大仏が造られていく様を眺める、そんな作品。
主人公は人がよく、信心深く、多くの人に受け入れられるキャラクターだと思います。
彼に対してどれだけ感情移入できるかが、この物語が面白いか面白くないかを決めると言っていいでしょう。
しっかりと読み込めば、そこには主人公を通して見たものがありありと浮かび、そうでなければただ一人の男の人生を紡がれただけになってしまいます。


歴史物を読んで日が浅い私ですが、どうもこれはハズレだったんじゃないかなぁと思っています。
つまらないと感じたわけではないですが、かといって面白いというわけでもない。
正直、あまりオススメしない作品です。