読書感想文

もうこの挨拶ネタすら思いつかなくなってきましたＤＡＩです、こんばんわ。
今回読んだ本はこちらです。

白夜行　著者／東野圭吾

大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。
容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。
被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂――
暗い目をした少年と、並はずれて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んでいく。
二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが何も「証拠」はない。
そして十九年……

はまぞうリンクさんに今のカバーが無かったので昔のカバーで代用。
さて、ドラマの原作となったこの本、大変分厚くて読み応えあり。
久々に読み終えた読了感に充実した作品でした。

この物語は、桐原亮司と西本雪穂の二人の人生を追いかける形で展開していきます。
一見、二人はまったくの赤の他人であるはずなのに、何故だかつながりが微妙に見えてきてってのがこの作品の面白さですね。
他のミステリ小説と違うところは、この作品が人間の汚い部分、醜い部分を肥大化させて作ったような作品であるということでしょうか。
桐原亮司・西本雪穂は随分と膨らませた人物像となっています。
それでいて、何だか恋愛小説のような印象も受けました。
確かに、「悲恋」であったり、「不幸な恋愛」を描くドラマの原作ならば成り立つであろう物語でした。

強いて気になると言えば、時系列が存在するために読んでいるときに混乱しがち、というところ。
何しろ十九年を追いかけるわけですから。
昔の伏線など、ちょっと忘れる感じもあります。
あと、強姦などが描かれていたりと、結構描写が生々しい。

面白かったことは面白かったのですが……正直、ドラマにするのは難しそうな作品でした。ドラマを見たら、原作の感想を悪い意味で裏切られそう。