読書感想文

一日一冊DAI。ですおはようございます。
では昨日読んだこの本を。
脳男 (講談社文庫)
脳男 著者/首藤瓜於

連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。
逮捕後、新たな爆弾の在処を告げたこの男は共犯者なのか。
男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真理子は、彼の本性を探ろうとするが……
そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。

奇しくも江戸川乱歩賞受賞作を連続で読むことになりました。
この作品、審査員が大絶賛したということですが……良くわかります。
正直凄い。なんつー作品だろう。
心を持たない鈴木一郎という人物像が素晴らしいとしか言えない。
その行動原理、言葉の全てが「彼」であると思わせる描写はさすがで、絶賛されて当然と言う他はありません。
また、彼を取り巻く人物達のキャラクターがいてこそ、彼が栄え、物語を紡いでいるといって良いでしょう。
この作品自体は、どちらかと言えばキャラクターのみで引っ張っている感があるものの、描写力は素晴らしく、他の作品も読みたくなる作品でした。


この作品、物語が終わっているとは言い難いラストな訳ですが……シリーズ化とか考えているのでしょうか。だったら読みたいなぁ。